人間が「落ち目」になるのは、単に金がないとか、健康状態が悪いというような理由からではない。これからどう生きれば(いいか)分からなくなった時に、人間は毒性の強い脱力感に囚われる。
--内田樹「平成が終わる」
人間が「落ち目」になるのは、単に金がないとか、健康状態が悪いというような理由からではない。これからどう生きれば(いいか)分からなくなった時に、人間は毒性の強い脱力感に囚われる。
--内田樹「平成が終わる」
強者によって奴隷の地位に落とされるということはよくあることで
--内田樹「街場の戦争論」P102
我慢と自分を律するということは、似ているけれども全然違う。
--桜井章一「強さの奥義」P128
複雑な問題、トラブルを大人の感覚で処理しようとするから、
--桜井章一「強さの奥義」P20
人間って、ある程度の期間が過ぎると、良い仕組みであっても、
--内田樹「世界「最終」戦争論」P229
一方が正しくて、他は間違っているというのではなくて、
--内田樹「世界「最終」戦争論」P206
単一の仮説が勝利して、それが信仰箇条となるより、集団内に様々な仮説が対話しながら併存していることで、集団としての叡智が機能するなら、それが一番いいかたちだと僕は思います。
--内田樹「日本戦後史論」p83
人間の欲望というものは、強弱や濃淡はあっても、誰にでも同じように潜んでいるものです。人間が社会生活を営むことができるのは、この欲望を騙し騙し使うということを覚えたからではないでしょうか。規矩とは、己の内部の正義や倫理の名前ではなく、己の欲望に対して自らその使用を禁じるということに他なりません。
なぜ、それを禁じるのか。おそらくは、自分で自分をリスペクトしたいという、次元の異なる欲望があるからです。自分が何を得たかということよりは、自分が何を断念できたかということの中に自分へのリスペクトは生まれます。断念によってしか獲得できない境地、というものがあるということです。
大人になるとは、そういうことです。
--平川克美「路地裏の資本主義」P63
今の日本の若者たちを指して、「内向き」であるとか「
--内田樹「内田樹による内田樹」P78