ケニアとタンザニアの国境は直線なんですが、一箇所だけ不規則に曲がっている箇所があって、そこにキリマンジャロがそびえています。キリマンジャロだけタンザニア領なんですね。なぜそんなことになったかというと、19世紀末ケニアを支配していたイギリスのヴィクトリア女王と、タンザニアを支配していたドイツ帝国のヴィルヘルム一世は縁戚関係にあり、キリマンジャロがヴィルヘルム一世の誕生日プレゼントとして贈られたからなんです。
--養老孟司「文系の壁」P132
ケニアとタンザニアの国境は直線なんですが、一箇所だけ不規則に曲がっている箇所があって、そこにキリマンジャロがそびえています。キリマンジャロだけタンザニア領なんですね。なぜそんなことになったかというと、19世紀末ケニアを支配していたイギリスのヴィクトリア女王と、タンザニアを支配していたドイツ帝国のヴィルヘルム一世は縁戚関係にあり、キリマンジャロがヴィルヘルム一世の誕生日プレゼントとして贈られたからなんです。
--養老孟司「文系の壁」P132
1964年に木材の関税が撤廃されて外材がどんどん入ってくるようになり、日本の木材は売れなくなった。でも、それ以外は、日本の木材は国際価格の三倍で売れていたんです。吉野杉が一本300万円とか、そういう時代だった。その頃の記憶が、林業をやっている人たちの中にいまだに生きているんです。「また、ああいう時代が来ないかな」と思っているから、その人達は絶対に現在の林業を改革しようとしない。だから、70年代以降の日本の林業は駄目になってしまった。森林って息の長いものだから、本当は、将来を考えて、ちゃんと手入れしておかなければいけないのに放置したんです。状況で儲かってしまったから、その後怠けてしまった。
養老孟司「文系の壁」P101
八方ふさがりに自分を追い込んじゃうというのも、結構いいんです。必ず、一番抵抗がない所があるはずでしょう?東に行っても西に行っても駄目。南に行っても北に行っても駄目。だったらどうするかというときに、僕が好きなイタリアの言葉があります。「どん底に落ちたら、掘れ」というんです(笑)。普通、掘ることは考えない。でも、ほかに行けないとしたら、掘るしかないんですよね。そうしたら、地面は意外に柔らかいかもしれない。どんどん掘ればいいんですよ。
--養老孟司「文系の壁」P90
今の人は、
--森博嗣「文系の壁」P49
イモムシが出てくる理由くらいならネットでも簡単に答えが見つけ
「どうしてかな?」と不思議に思えば、
--森博嗣「文系の壁」P48
疫学の統計にまつわる面白いエピソードに、「
でも、好き勝手させておくほうが長生きするなんて、
--養老孟司「文系の壁」P25
「プロの条件」とは「自分に厳しく」ではなく、「クライアントに優しく」である。
--内田樹「態度が悪くてすみません ――内なる「他者」との出会い」私のハッピー・ゴー・ラッキーな翻訳家人生
真に批評的なことばは対話的なものです。そこには「これから何を言おうとしているのかをまだ知らないで話し始める」人と、「これから何を聴き取ることになるのかまだわからないけれど、それが『私がまだ知らない私についての知』であることを直感している」人の二人が立ち会うことが必要です。その条件が満たされたときにのみ、批評は生成的なものになる。
--内田樹「態度が悪くてすみません ――内なる「他者」との出会い」まえがき