冷戦が終わった1990年から2004年にかけて、主要先進国では、正規軍の人員が30~50%、戦車が50~60%、海上兵力がトンベースで15~20%、航空兵力も15~50%減っている。冷戦が終わって大量の兵力を東西両陣営の最前線にはりつけておく必要がなくなったのと、機動性や情報収集能力の高いハイテク兵器が投入されたために、必要以上の兵隊や戦車がいらなくなって少数精鋭化したのが原因だ。
ところが日本の自衛隊は、同じ期間に人員がたった2%、戦車は18%しか減っていない。それどころか、海上兵力は30%、航空兵力は4%増加している。
--小熊英二「日本という国」P171