受け身であり続けていた自分が初めて、誰かに、誰かの人生を変えるほどのものを与えることができる。この地球上に、俺にしかできない価値があることが少なくとも一つはあるのだと思うと、もう惨めな気分は消えていた。
--高橋健太郎「ヘッドフォン・ガール」P286