世界の在外米軍が減ったので、在日米軍約5万は、在外米軍の3分の1を占めている。さらに2010年に発表された、アメリカの超党派諮問機関である「財政責任・改革国民委員会」の共同委員長草案は、歳出削減のためにさらに在外米軍を3分の2に減らし、合わせて在韓米軍も大幅に縮小するよう提言した。もしこれが実現して、かつ在日米軍が減らないとしたら、在日米軍は世界の在外米軍の約半分を占めることになる。
そしてそれは、世界の在外米軍の約3割が沖縄にいることを意味する。こんなことは、どんな国際情勢論や安全保障上の理由を持ち出しても、正当化できる話ではない。
--小熊英二「日本という国」P177