集団の中で自分のキャラを固定化して、それ以外のキャラにはなれないという個人における均質化圧は、ある意味で、集団全員を均質化する圧よりも病的で破壊的なんじゃないかと思う。そのことを今の日本人は「個性的」というふうに言っている。でも、それは「個性」なんかじゃなくて、与えられたキャラに過ぎないんだ。
--内田樹「光嶋裕介×内田樹が社会の集団思考を斬る」