第二次世界大戦後のアメリカの極東戦略のグランドデザインは、蒋介石とともにソ連を封じ込めていくことでした。ところが肝心の蒋介石が敗北してしまいました。そこで眼をつけたのが、不沈空母、日本です。この国を早く復興させて、共産圏に対する防波堤にしよう。そう考えて、アメリカは極東戦略の立て直しを決断しました。
--出口治明「全世界史(下)」P386