幼児虐待の悲惨な事例がしばしば報道されますけれど、あれだけ子供を残酷に扱えるのは、加害者たちが異常に暴力的であったからというよりはむしろ、「子どもというのは親にとって『不愉快なもの』である」という考えがこの親たちには刷り込まれていたからだと思います。
--内田樹「街場の文体論」P188