あるレベルまで行ってしまうと、それまで稽古してきた型はその人自身によって否定されることがしばしばあります。その意味で、新しい技を使えるようになって、「これは行けそうだ」と思ったときが罠。そこに満足していると次に行けないから、常に「やがて捨てるつもり」で取り組まなければなりません。
--甲野善紀 「武」P119