ストレスは、脳にとって大敵である。ストレスを軽減するには、簡単な人生の「仕分け」をすれば良い。人生を、自分で努力すればなんとかコントロールできることと、コントロールできないことに分ける。前者についてはベストを尽くす。後者についてはあきらめれば良い。
--茂木健一郎 Tweet
そうだと思ったら何でも本当にやってみることである。徹底してやらねばいけない。そこでこそ理想を描くことができるのであって、社会通念に従って生きていこうなどと思っていて理想など描けるものではない。
--岡 潔「春宵十話」P146
学生たちに最初から集団について教え、集団的に行動する習慣をつけさせれば、数人寄ってディスカッションをしないと物を考えられなくなる。しかしそれでは少なくとも深いことは何一つわからないのだ。
--岡 潔「春宵十話」P105
謙虚でなければ自分より高い水準のものは決してわからない。せいぜい同じ水準か、多分そういう態度でいれば必ず下に落ちてゆくもので、まず上に行くことはない。
--岡 潔「春宵十話」P103
宗教の世界には自他の対立はなく、安息が得られる。しかしまた自他対立のない世界は向上もなく理想もない。人はなぜ向上しなければならないか、と開き直って問われると、いまの私には「いったん向上の道にいそしむ味を覚えれば、それなしには何としても物足りないから」としか答えられないが、向上なく理想もない世界には住めない。だから私は純理性の世界だけでも、また宗教的世界だけでもやっていけず、両方をかね備えた世界で生存し続けるのであろう。
--岡 潔「春宵十話」P60
共同体というのは非対称の関係なんです。子どものときには親に育ててもらって、大人になったら若い人を育て、老人になったら介護してもらう。そういうふうに回り持ちなんです。いつも他者から支援されているか、支援しているか、どちらかであって、サービスと報酬が等価であるときって、実はいっときもないんです。
--内田樹「日本の文脈」P277
教育というのは、提供する側が手の内を明かさないからこそ、学ぶ側は、自分で気づく喜びがあるような気がするんです。
--釈徹宗「日本の文脈」P252
僕たちが「頭がいい」と思う人って、知識がたくさんあるとか、ぺらぺら速くしゃべるとかじゃなくて、思いがけないところに同類性を発見する人のことだと思うんです。
--内田樹「日本の文脈」P250
大体今の子どもで苦しんでるのは、いい子でいようとして自分の悩みを奥底に封印しちゃうっていうパターンが多いね。
--細野晴臣「分福茶釜」P190
苦し紛れにお願いごとをするのが祈りじゃないんだ。「もう治った」って信じることなんだよ、祈りっていうのは。「もう治った、ありがとう」って。そういう感覚なんだ。「努々(ゆめゆめ)疑う事なかれ」っていうことだよ。
--細野晴臣「分福茶釜」P142