自由を奪われた人間は必ず誰かを憎むようになります。
--村上春樹「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」P66
育児というのは苦役でも自己実現の妨害でもなかった。それどころかほんとうに愉快な経験だったし、何より僕自身の成長を妨げていた幼児的な権力欲や競争心を無害化してくれた。
--内田樹「現代霊性論」 P52
親の欲望、親の抱えていた欠落感って、子どもにダイレクトに伝わりますね。不思議なもので、「親が持っているもの」はそれほど遺伝しないんだけども、「親が持ってなくて、欲しがっていたもの」って、子どもにそのまま遺伝する。
--内田樹「日本の反知性主義」P204
小学生から英語を教えるそうですけれど、そのときに「どんな知識でも技能でも、人に抜きんでたものがある人は、それをみんなのために使うんですよ」という ことを教えるところから始めないといけないと僕は思います。他人との差別化や格付けのために何かを教えることは教育ではありません。--内田樹 tweetより
「子どもと密着している母親が厳しく社会的な価値観を教え込み」「子どもに干渉しない父親が無原則に甘やかす」という逆パターンがたぶん子どもにとっての地獄なんじゃないかと思うんです。
--内田樹「身体知 - 身体が教えてくれること