職業や仕事のやり方に、それ自体価値や意味があるわけではない。「全生」する一生の部分として、ふさわしければ行ない、そうでなければやめる。生命や身体のありようにふさわしくない仕事を中心にして生きることは、生命の本来の力を発揮することから離れることになるだろう。個性―性や身体はその一部だ―にあった仕事や生活の仕方を選び、お互いの特性を発揮しながら生きていくことが必要だ。ただ地位や俸給が同じだから「平等」だというのは滑稽だ。
永沢哲「野生の哲学」
給料が上がるということは結局、人手不足になるほど仕事があるのかという、需給バランスの問題であるといえます。企業が10人の人材を募集して100人が応募してくるようでは、給料は増える状況ではありません。10人募集しても8人しか応募してこないような状況で、初めて人材の希少価値は上がり、給料が増えていきます。
荻原博子「アベノミクスで家計はどうなる? 今だから考えたい生活防衛術」
仕事熱心で真面目な人ばかり残ると、どんどん不安になってくる。そして、不安だからどうするかっていうと、闇雲に働くっていうことになってるんだよね。
「わかりにくいことを言うやつっちゅうのは、結局は偽者やねん。無から有を生みだす仕事をしてる人間は、まわりくどい思考をしてる暇がないんや。具体的で普遍的なことしか役に立たんちゅうことを知ってるからや。」
-- 宮本輝「にぎやかな天地」